著書紹介
私の履歴でも触れていますが著書・翻訳書の紹介です
ドイツのコンパクトシティはなぜ成功するのか? 近距離移動が地方都市を活性化する
学芸出版社 2017年
ドイツの街は、なぜコンパクトで活気があるのか。
日本のコンパクトシティは、なぜ失敗するのか。
移動距離を短く、交通を便利にし、経済を活性化するしくみを解説。
共著:海外キャリアの作り方 ドイツ・エネルギーから社会を変える仕事とは?
図書出版いしずえ 2017年
共著者:村上 敦・西村 建佑・梶村 良太郎・永井 宏治・金田 真聡
日本にもエネルギーシフトは必要なのか?
自分のやりたいことが、仕事の中にあるのか?
若者が将来を考えるために、今まで足りなかった情報がこの本に。ドイツ在住の5人が自分の経験を交えながら、生活に欠かせない「エネルギー」、人生に欠かせない「仕事」について新しい視点から考えた。
進路に迷っている学生に絶対読んで欲しい本。日本を飛び出し、エネルギーと関わりながら様々な分野で働く先輩からのメッセージ。
共著:ドイツの市民エネルギー企業 100%再生可能へ!
学芸出版社 2014年
共著者:村上 敦・池田 憲昭・滝川 薫(MIT Energy Vision GbR)
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ドイツの再生可能エネルギー増産を牽引するのは、地域に密着した企業活動。市民が起こしたエネルギー株式会社、エネルギー組合、自治体のエネルギー公社など、代表的なビジネスモデルを現地のジャーナリストが紹介。
エネルギーのしくみを変える社会とは?
その実現に必要なことは?
エネルギーヴェンデ(大転換) の最前線に迫ります。
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共著『100%再生可能! 欧州のエネルギー自立地域』の出版から2年。欧州のエネルギー自立運動、100%再生可能エネルギー地域を目指す「地域、自治体」をテーマに、事例や背景情報を取り上げた前著でしたが、今回は、エネルギー自立を目指す際、その原動力となっている市民エネルギー企業、市民エネルギー組合、自治体のエネルギー公社など、ドイツにおける再エネ推進の「ステークホルダー」をテーマに、その事例とその背景を描きました。
1991 年施行の〈電力供給法〉、2000年施行の〈再生可能エネルギー促進法〉というドイツにおける再エネ電力の買取制度(FIT制度)がはじまってからすでに10年以上。その間、再エネ設備を着実に設置するために投資を行ってきたのは、電力大手ではなく、とりわけ市民、農家、中小の地域の企業でした。
それが地域経済における付加価値の創造につながり、価値の創造が行われていると理解した地域は、地域内のお金、投資によりさらなる投資を実施しています。
その過程で生み出された市民エネルギー企業や組合や、その過程における自治体公社や自治体の役割は、ドイツのエネルギーシフトを読み解く文脈ではどうしても理解したいもの。それに答える形の内容になっています。
日本でもFITがはじまり、太陽光発電の設置が急増していますが、大手資本や大企業の投資が目立ち、なかなか地域内のお金で投資される状況には至っていません。地域外からのお金で再エネを設置しても、化石燃料を消費するのと同じように地域の外にお金、経済価値はそのまま逃げてしまいます。
だからこそ、すでに実績があるドイツの事例は参考になります。人口減少の地域社会で、今、経済価値の創造を行うことのできる最大の対象がエネルギーです。
キロワットアワー・イズ・マネー ~エネルギー価値の創造で人口減少を生き抜く
図書出版いしずえ 2012年初版 2014年全面改訂
本書は、
第一章:日本の中・長期的な社会の将来予測(とりわけ人口減と地域格差について)
第二章:上記の視点から、それぞれの地域にお住まいの方々が、何を選択すると、自身にも、地域経済にも利益があるのかを提案。
第三章:同じく、地域の企業、政治、行政は、何を選択すると、自身にも、地域経済にも利益があるのかを提案
第四章:とりまとめ
という構成で、ドイツの知見を参考にしながら、日本の将来的な大きくなり続けるはずの人口減少という問題に対処する処方箋を紹介しています。エネルギー、地域経済、そして地域住民の幸福がテーマです。
2050年までにエネルギーシフトを行うことを政策で定め、すでに取り組みを開始しているドイツにおいて、それが地域経済にすでにどんなインパクトを与えているのか、人びとの暮らしにはどのような変化が見られるのか、すでにドイツで得られている知見を紹介しながら、日本での活用を模索します。
地域への経済のインプットの増加が見込めない人口減少地域においては、まずはGDPを分析して、地域外へのアウトプットとなるお金の流出を最小限に抑えることが肝要です。
エネルギーの流れは、驚くほど大きな額のそのお金の流れそのものでもあるので、この本のタイトルに据えました。
本書は、日本という国全体を救うというお話ではありません。急激な人口減少がプログラムされている今の日本の人口動態では、ほぼ100%確実な話ですが、全土を均一に今のレベルに保ってゆくことはできません。2050年には、半数近くの自治体が(合併という名のもとにぼかされた形で)消滅しているはずです。
全部を救いたかったのだったらとしたら、すでに遅くとも80年代に手を付けておくべきだったでしょう。しかし私たちの先輩方は怠慢でそんなことは気にもかけず、自身の利益のことのみに集中し、子供たちの将来には思いを寄せることがありませんでした。つまり、今は、もはや手遅れ、遅すぎた、というのが現実です。
今後「kWh=¥」の公式を深く理解して、大きな流れの中で、自身の地域に¥を循環させるのか、それを今から行う自治体と、そうしない自治体とでは、10年後、20年後の姿は当然異なります。それがひいては、自治体間競争の勝敗の要因へとつながり、それによってどのように、他地域からの流入人口で、自地域のGDPや人口規模を確保する戦略を描くことができるのか、これが本書のテーマとなります。
訳書:メルケル首相への手紙~ドイツのエネルギー大転換を成功させよ!
図書出版いしずえ 2013年
著者:マティアス・ヴィレンバッハー(再エネ大手juwi設立者)
訳者:滝川 薫、村上 敦
本書では、ヴィレンバッハーがメルケル首相にアンモラル(?)な提案を行います。もし、これまでのように彼女が既存エネルギー大手の言いなりで既得権益の確保のためにエネルギーシフトの進展を抑制し続けるのではなく、適性な枠組みを政治主導で形作り、エネルギーシフトを推進するなら、彼の所有するjuwi社の全株式を提供するというディールです。
訳者である村上はとくにドイツ・バンザイ主義ではありませんし、ドイツでもエネルギーシフトに対しては、当然、推進派と懐疑派がいることは承知しています。またエネルギーシフトに対する抵抗勢力も大きなものがあります。しかし、手工業組合、農業関係者、さらに市民の大多数は、エネルギーシフト推進側であることも現実として知っています。
とりわけ第二次・第三次メルケル政権のエネルギー政策では、明らかに大企業へ利益を還元し、市民により大きな負担を強い、同時にエネルギーシフトをなんとか押しとどめようとしています。この辺りのドイツの内実が、そのままに描かれている本書は、日本での議論に有益だと思い、本書の訳出・出版をしようと決断しました。
本書の内容はおおまかに分けて以下の3つになります。
1.ヴィレンバッハーは大学生のころ100万マルクをなんとか仲間と工面して最初の風車を建設します。そしてjuwi社の設立、その後の波瀾万丈の人生が続きます。彼の人生を通じて、再生可能エネルギーのパイオニアがどのようにエネルギー最前線で考え、動き、対応してきたのか、そしてその先に何が見えるのか、それをヴィレンバッハーが語ります。
2.ドイツのエネルギーシフトを取り巻く過去の経緯と現在の状況の分析について。
3.ドイツが近い将来エネルギーシフトを現実のものとしたら、どのような形となっているのか、そのビジョンの提示とマスタープランの提案。
上記のどの部分についても、経営者で現実主義者である彼の論調は、学者やジャーナリストの視点とは異なり、これまでにない、再生可能エネルギー関連の好著です。また、実践主義者の彼だからこそ提案する「洋上風力・スーパーグリッド・蓄電の不要論」、同時に、既存の太陽光、陸上風力での設備稼働率を倍増させる計画などについては、日本のこれまでの議論にはない新鮮なものです。
共著:100%再生可能へ! 欧州のエネルギー自立地域
学芸出版社 2012年
編著:滝川 薫
共著者:村上 敦・池田 憲昭・田代 かおる・近江 まどか
脱原発を決めたドイツ、イタリア、スイス、原発を持たないオーストリア、デンマーク。
農村から大都市まで、原発や化石燃料に依存しない再生可能エネルギーの先進地を欧州在住のジャーナリストが取材。エネルギーを意識して生きる市民、革新的な政策を実施するリーダー、新しいエネルギー事業を革新的に実現する地域のステークホルダーのイニシアチブ。
欧州社会の現実を日本の未来のために紹介。
坂本龍一氏が、本書にコメントを寄せて下さいました。
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産業革命以来のエネルギー革命が始まっている。
幕末の青年たちがむさぼるように蘭学を学んだように、
心ある日本人はこの本から多くを学ぶだろう。
100%自然エネルギーによる自給を目指して。
フライブルクのまちづくり 〜ソーシャル・エコロジー住宅ヴォーバン
学芸出版社 2007年
環境先進国ドイツで最も野心的で、高いレベルの「持続可能な住宅地」を実現した住民たちの挑戦。
徹底した省エネと自然エネルギーの利用でエネルギー消費とCO2排出を激減させ、画期的なマイカー抑制策で車のないまちを実現。数々の輝かしい取組みを住民主導で成功に導いた軌跡に迫る。
「ソーシャル・エコロジー」というキーワードは、ドイツで市民が90年代から推進しはじめたキーワードですが、ジリ貧の経済状況、人口減少、そして経済格差が広がり続ける現在の日本にこそ必要な思考です。
その思考をもっとも理想に近い形で実現したのが、このヴォーバン住宅地。そこでは毎日、多様で、豊かな住民の姿があります。
『フライブルクのまちづくり−ソーシャル・エコロジー住宅地ヴォーバン』補足資料
本文中でも訳注などで述べていますが、本文256ページでは収まりきらなかった内容や写真・グラフを、本サイトからPDFファイルでダウンロードできるようにしています。ファイルは全部で5つあります。
カーシェアリングが地球を救う
洋泉社 2004年
日本人なら誰でも、「中国人が全員、日本人と同じようにマイカーに乗るようになったら環境はどうなるのだろう」という漠然とした不安、疑問を一度は抱いていることでしょう。そう、詳しい状況までは分からなくても、その時が来たら間違いなく私たち地球の環境、大気は大きなダメージを受けているはずです。
それでは、将来私たちはマイカーを諦めなければならないのでしょうか?
マイカーという利便性、豊かさを諦めないで、発想を変えることでこの問題に立ち向かうことはできないのでしょうか?
キーワードは『所有から利用へ』。一人ひとりが所有するという豊かさではなく、(一人ひとりが)いつでも利用できるという新しい次元の豊かさが、この本のテーマ『カーシェアリング』です。
本書は、カーシェアリングとは何かという入門編からはじまり、ドイツ・スイス・オランダではすでに一般化している世界のカーシェアリングの実情を紹介しています。
新しいビジネスモデルであるカーシェアリングを、ドイツの事例を中心に分析、シュミレーションし、日本での普及の可能性を探ります。
1.5トンの鉄の塊で70キロそこそこの人を動かすという愚かなマイカーの効率を少しでも改善するために・・・
訳書:エコロジーだけが経済を救う
洋泉社 2003年
著者:フランツ・アルト博士
1938年Untergrombach生まれ。
大学では政治学、歴史、哲学、神学を専攻し、政治学で博士号を獲得。
1968年よりジャーナリストとしてテレビ放送で活躍。
20年間、政治番組『Report Baden-Baden』の制作、司会を手掛けました。
その後国営放送ARD局で『Zeitsprung:時代を超えて』、『Querdenker:水平思考』の制作、司会をし、執筆当時は3-SAT局でのドイツ・スイス・オーストリアのドイツ語圏3カ国に向けた番組『Grenzenlos:国境なし』を制作し、司会を務める。
1979年に『Adolf-Grimme賞』にノミネート。また、エコロジカルなテーマを扱った功績が認められ、環境賞である『Golodene Schwalbe:金のツバメ賞』(1992年)、さらに『ヨーロッパ・ソーラー賞』(1997年)を受賞。
『平和は可能である』(1983年)、『愛は可能である』(1985年)、『イエス・キリスト———始めての新人類』(1989年)、『請求書を送らない太陽~エネルギー革命は可能である』(1995年)などテレビの司会者としてだけでなく、成功した著者としても名を知られ、数多くの著書はこれまで8カ国語に翻訳され、合計販売数は200万部を越える。
訳者:村上敦
狂牛病スキャンダル、温暖化現象、森林の減少、これまでの一部の利益のみを追及する市場経済への信頼が崩れ去った現在、エコロジーな経済改革の必要性は議論の余地がありません(第1章)。本書の中で著者は、これまでの古いタイプの経済を改革していくには、同時に社会の転換が必要であり、個人1人1人が新たな考えで、残された地球資源の利用に対し責任を持つべきだという認識を示しています(第1章)。
さらに彼は21世紀の新たなビジョンを明確にし、環境新技術の経済的なポテンシャル(第1章)、再生可能エネルギーのこれからの可能性(第2章)、利用者側に立った新たな交通システム(第3章)、エコロジー農業による安全な食品と健康(第4章)、大量失業者問題に対応する柔軟な雇用形態(第5章)という、エコロジカルな経済・エコロジカルな社会への改革の未来を明らかにし、その結果「より多くの雇用と社会的な平等、そして生産の安定」を私たちに、鮮明に示します。
彼のビジョンである改革とは、豊かさを断念することではなく、新たな考えをもつ人々が政治的に勇断し、改革への意思を持ち、我々に与えられている資源との賢いつき合いすることだと説明します。
日本版 グリーン・ニューディールへの提言〜フィードインタリフ思想が経済を活性化する!〜
EOL−WAYS ダウンロード版 2009年
世界的な景気低迷のなか、唯一の打開策として脚光を浴びているのが、アメリカのオバマ政権も提唱した「グリーン・ニューディール政策」です。
その大きな柱は、太陽光や風力を利用したグリーン・エネルギー(再生可能エネルギー)の推進にあります。
そして、グリーン・エネルギー拡大のために必要不可欠なのが「フィードインタリフ(固定買取価格制度)」です。日本は2009年に入って、環境省が「緑の経済と社会の変革」を打ち出し、経済産業省は"太陽光発電の余剰電力に限って"フィードインタリフの導入案を公表しました。民主党新政権に以降後、2009年年末から日本でもこのフィードインタリフの検討がはじまっています。
しかし、それで新しい市場を形作ることができるのでしょうか? これまでの審議の過程を見るかぎり心もとない政策です。
ドイツとEUの環境政策を10年にわたって調査してきた著者が、日本のエネルギー政策に危惧を抱き、グリーン・エネルギー産業の拡大は温暖化対策と同時に国家の安全保障の対策であり、日本の国益のため大きな変革が必要だと主張します。
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レポート[パッシブソーラーハウス]~豊かな暮らしと子供たちのための低炭素住宅
EOL−WAYS ダウンロード版 2008年
原油価格が乱降下しはじめ、もしかしたら数年後には一般市民には石油エネルギーは非常に高価で手が出せないものになっている可能性が高くなってきました。この先、通常の所得層が自由にマイカーを使える状況は終焉すると考えておいた方が賢明かもしれません。
そういった時代の流れを充分に考慮し、今後10年、そしてそれ以降、自然の力をうまく利用しながら、必要最低限のエネルギーで暮らすための家づくりについて多角的に書かれたのがこのレポートです。
ドイツにおけるパッシブハウスを例に、本質的な視点で、具体的で実践的な対策、そして家作り、家の購入をする際の注意点がわかりやすくまとめられています。
これから家を建てたい、リフォームしたいとお考えの方はもちろん、住宅と温暖化等の環境問題について、考えを整理したいとお考えの方にもおすすめです。
販売は終了しました
フライブルク市のエネルギー政策 第二弾
EOL-WAYS ダウンロード版 2007年
環境に関連するオンライン出版で先進的な取り組みを行っているEOL−WAYSにおいて、村上のレポート第二弾が出版されました。
10年にわたって、フライブルク市議会の決議文、行政書類、フライブルク市の発行している環境関連の資料、地元新聞、フライブルク地方の環境関連のパンフレットからWEB、図書などなど・・・飽きることなく、ドイツ語の関係資料を読み込んできた村上が、フライブルク市の環境にまつわる政策を分野ごとに取りまとめ、詳しい背景付きで紹介してゆくシリーズ[Report]の第二弾。
今回のテーマは、とりわけ、地域暖房+コージェネレーションによって省エネルギーと高効率化を目指したフライブルク市が、どのようにしてソーラー首都として名を馳せるようになったのか? フライブルク市の温暖化対策とエネルギー政策の関連は?
WEB上に出回っているフライブルク環境視察の単なる滞在記、事例集ではなく、正確な知識を共有するため細かな点まで網羅したこの資料を読めば、フライブルク市の政策が分かります。
販売は終了しました
フライブルク市のエネルギー政策
EOL-WAYS ダウンロード版 2007年
環境に関連するオンライン出版で先進的な取り組みを行っているEOL−WAYSにおいて、村上からのレポートが出版されました。
10年余りに渡って、フライブルク市議会の決議文、行政書類、フライブルク市の発行している環境関連の資料、地元新聞、フライブルク地方の環境関連のパンフレットからWEB、図書などなど・・・飽きることなく、ドイツ語の関係資料を読み込んできた村上が、フライブルク市の環境にまつわる政策を分野ごとに取りまとめ、詳しい背景付きで紹介してゆくシリーズ[Report]の第一弾。
今回のテーマは、エネルギー。なぜドイツ人はエネルギーというと、すぐに電気と暖房を優先させるのか? フライブルク市は省エネのためにどのような市議会決議を受けて、どのような政策を行っているのか?
WEB上に出回っているフライブルク環境保護の単なる滞在記、事例集ではなく、正確な知識を共有するため細かな点まで網羅したこの資料を読めば、フライブルク市の政策が分かります。
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